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宿題を課すときに基準を設けていますか

体験記

連休には宿題を課す

恐らく、連休が近づくと先生方は「宿題は何にしようかなあ」と考えだすと思います。

生徒もわかってくると、事前に「先生!連休の宿題はありますか?」と聞いてくると思います。

学校においては、連休=宿題が当たり前であると思います。

さて、課す方にとっても課される方にとっても宿題は頭を悩ませるものになります。

そこで、先生であるからには宿題を課すことを目的にすることは、休み明けの授業を準備せずただ連休が部活であったり、先生自身の束の間の休暇を過ごすだけになってしまいます。

生徒の学力を気にするのであれば、宿題の課し方には目的をもった方がよいと私は思います。

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宿題を課す際に目的がいる根拠

結論から言うと、宿題を課す最大の目的は、今までの内容を生徒に復習させ、少しでも定着を図らせたいことにあります。そして、それをもとに休み明けの授業内容をその復習したことを基にして展開したいのです。

 

なぜ、それが必要なのでしょうか?

連休の宿題については、生徒にとっては〔終わらせるもの〕でしかありません。

先生が考える〔繰り返し復習して定着してほしい〕は、ただ宿題を課すだけではその目的を達成することはありません。生徒と先生の考えの間には解離が存在するわけです。

もちろん、それを見越して、先生によっては休み明けにテストを課す方もいます。それも一つの方法だと思います。成績に入れて、生徒が復習をしたのか、理解したのかを判断する『形成的評価((”学習指導の途中において実施し、それまでの指導内容を学習者がどの程度理解したかを評価する。教師はこの情報を元に指導の計画を変更したり、理解の足りない部分について、あるいは理解の足りない学習者に対して補充的な指導を行う。”引用:wikipediaより))のためのテスト』になるわけです。

生徒にテストを課す場合も含め、宿題をやらせるということは、生徒自身が学力向上のための努力を課すわけです。

見方を変えて先生側で考えると、テストをするにしてもしないにしても宿題を課すのは、『形成的評価』側面があります。ということは、成績に入れることも考慮しますが、加えて自分がしてきた仕事が有意であったかどうかを見直し、生徒および授業へフィードバックをどのように行うか考えるためであると私は考えます。

こう書くと、「時間がない」「忙しい」「予定が詰まっている」という声が聞こえてきそうです。

ですが、考えてみてください。宿題を課すのは、連休の前です。

連休は前もってわかっているわけですし、どんなに忙しくても日々の業務の中で少しずつ準備をすれば準備は可能です。何かを言い訳にしてやらないのは、生徒の学力について責任感が薄い、部活やその他の業務が本業と思っているとしか言いようがありません。

話が逸れましたが、宿題を出す際には目的が必要です。その目的をまとめると、

  • 生徒へ復習を促し、授業内容の定着率を上げる
  • 復習をしたことをもとにテストを課すならば、評価につなげたい
  • 宿題の提出状況、内容を見て『形成的評価』を行う

基本的にはこの3つを目的として課すものであると考えます。

具体的にどのように準備するのか

準備するにあたって、押さえておきたいポイントは以下の通りです。

  1. 適切な課題量
  2. 復習させたい内容の精選
  3. 課題チェックのしやすさ

見ていただくと、パッと考えてポンと宿題を出しずらい内容かと思います(経験が長ければできてしまうようですが)。

そのためにもしっかりと準備をして課すことが大事です。

そうでなければ、生徒にとっては宿題の量が多すぎてうんざり、先生にとっては宿題を見る量がおおくてうんざり、形成的評価もしづらいといった宿題共倒れが起きてしまいます。

個別に見てみます。

1.適切な課題量

これはそのままです。休み中に、一日にどれくらいの量や時間をすれば終わらせることができるかです。注意すべきは、学級や学年内で、成績や日々の宿題の提出率が低めの生徒を想定すべき点です。そういった生徒がやりきる量を設定できるとよいと考えます。

2.復習させたい内容の精選

これには、日々の授業での振り返りが必要です。日々の授業をするにあたりPDCAのサイクルを回せているかが肝要です。

PDCAサイクルについてはこちらをご参考に↓

3.課題チェックのしやすさ

私が重要視するのはこれです。如何に事後作業を少なくできるかを優先させて考えます。

テストにおいてもそうですが(小学校は業者テストが多いと思うのでなかなかそうはいきませんが)、採点と集計のしやすさを考えてつくります。

宿題についても、チェック作業をどれだけ減らしつつ、復習させるかが苦心するところです。

副教材のワークをさせるのが最も多い宿題の課し方かと思います。私もそうすることもあります。

ですが、私は日々の授業の中でワークをさせていたので、生徒としては「またか」となってしまいます。そこで、定期テストの問題作りも兼ねて、日頃から一、二問程度問題と答えを作ってストックしています。それをプリントとして生徒に渡せば、答えを写すいわゆる写経を無くし、答え合わせもさせやすく集計もしゃすいようにカスタマイズできます。

フィードバックやテスト作りのための習慣化についてはこちらをご覧ください↓

さいごに

連休に入ると、とりあえず授業を含め、業務が減ってほっと一息。ですが、連休明けを考えると、またやることがどっさり・・・はぁ憂鬱だ。

私もかなり教員生活の最初の頃は、連休は嬉しい反面、素直に喜べないという側面がありました。

ですが、来ることがわかっている連休に向けて準備をしておけば、自分の時間や家族との時間を創り出せることがわかってからは、日々の中でどれだけのことができるのかを考えて実行していました。

今回紹介したのは私の考え方ではありますが、実は学校内であの先生はすごいなぁ、仕事も早いしできるなぁと思った先生方はほぼこの方法を取っており、それを真似したものです。

現場で教わることが非常に多い職場であると思います。お手本となる先生を見つけて、真似てみると自分のものになるし、教員生活を充実させる要因にもなるかと思います。

 

余談ですが、

日々忙しい中で勤めておられる先生方には、本当に頭が下がります。ですが、少しでも業務を楽に勤務時間の減少を自分で模索しないと、忙殺されていつも夜遅くに帰宅になってしまいます。生徒も大事ですが、先生があってこその生徒であるとも思います。

「先生自身の自己管理が生徒管理に」という考えで教育活動に邁進なさってください。

 

定期試験の課し方についてはこちらから↓

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