影響はなくならない
うつ状態になってから、約半年ほど療養し、縁あって、就職を果たしたわけですが、どうにも過去を引きずりたいわけでもないのに、勝手に向こうからやってくるようです。
今回はその症状についてお話しようと思います。
フラッシュバック
仕事をするようになって、どうしても初めてのことが多くなり、うまくいかないことが出てくるものです。それについては、別に私としてもそういうものであるし、失敗をしながら学び成長していくものだと考えています。
これについては、職場の仲間もそう思ってもらっているようです。
しかし、この失敗をすることについて、許してくれない存在がいるのです。
それが『過去の私』です。
どういうことかと言いますと、かつて私は前の職場で、生徒の前での叱責などが重なり、精神的に追い詰められて「うつ状態」となり退職に至りました。
その時の感情や場面が、失敗というキーワードを元にして、脳内にやってくるのです。
普段の生活においては、全くと言っていいほどその存在は顔を出しません。
失敗のときにだけやってくるのです。
うつ療養中の私であれば、再び暗い気持ちに戻ってしまったかもしれません。
ですが、今の私は寛解と言えるほどに回復しています。
このフッシュバックを処理して、前向きにとらえることはできています。
しかし、こう何度も何度も事ある毎に顔を出されると、さすがに参ってしまうことがあります。
そして、そういうときに限って偶然にも、前の職場の先生や生徒に町中で会ってしまうのです。
それはもう、そのときはいろいろな過去が一気にばぁーーーっと頭に浮かんできます。
そのほとんどは、辛い記憶ばかりです。良い記憶もあるはずなのに、出てくるのは辛い記憶ばかりなのです。
完全に過去は捨てきれない
こういった経験をして思うのは、過去は私自身の体験に基づいているし、強い負の感情に結びついているので、脳の記憶の仕方からしても、忘れることは難しいのです。
ですから、これらのフラッシュバックにいちいちまともに反応していては再びうつ状態の私に戻ってしまいます。
そこで、「記憶に残っているのだから出てくるもの」「出てきたときにはどうすればいいか」
と、事が起こったときに対処的に付き合うようにしています。
「記憶に残っているのだから出てくるもの」については、そう思っているだけでも気持ちがちがいます。
また、「出てきたときにはどうすればいいか」については、責めるべき内容を突き詰めるのではなく、『こうやったから失敗したんだな。じゃぁ次はそうならないようにしよう』や『すぐに職場の仲間に共有して解決する』というように、自分を責めないこと自分だけに留めないようにすることを心がけて対処しています。
その甲斐あってか、過去がひょっこりはんしても、負の感情に押しつぶされることはありません。
おわりに
『うつ状態は一度経験すると、またそうなる可能性がある』と言われるのは、経験してよくわかりました。
しかし、それについては『うつ状態を経験したからこそ、またそうならないための対処もある』という前向きな考えで乗り越えられるのではと私は考えています。
この先も幾度となくフラッシュバックはやってくると思いますが、過去の私に振りまわされず、過去の私も私として受け入れて、生きていけるという思いが今はしています。
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